日本の友達とチェコの映画について話すと、大好きな映画監督がたくさんいます。たとえば、カレル・ゼマン(Karel Zeman)、 イジー・トルンカ(Jiří Trnka)、オルドリッチ・リプスキー(Oldřich Lipský)などの監督をよく知っています。しかし、シュヴァンクマイエルと言うと、友達の意見は半分に別れます。半分はシュヴァンクマイエルを愛していますが、他の半分は彼のことが心から嫌いです。それほど物議を醸すチェコの映画監督は他にいないかもしれません。シュヴァンクマイエルの作品をまだよくご存じではなかったら、ここで少しだけ紹介させていただきたいとおもいます。この記事を読まれた後で、彼のことが大好きな半分になっていただけたらと思います。
ヤン・シュヴァンクマイエル(Jan Švankmajer、 1934年9月4日 - )はプラハのVŠUP(応用美術大学 )とAMU(舞台芸術アカデミー)を卒業しました。AMUで操り人形を勉強していたおかげで、大学の後で、Black Theathre (黒い劇場) で働きました。Black Theatre のしばらく後でプラハのLaterna Magika という有名な劇場で働き始めました。そこで最初に映画と出会いました。人生が変わった瞬間でした。
映画と出会って、「黒い劇場」から操り人形で経験豊富な監督として1964年に最初の短編映画ができました。「エドガルさんとシュワルツウルドさんの最後の手品」(Poslední trik pana Schwarcewalldea a pana Edgara)という操り人形のストップモーション・アニメーションでした。しかし人形の代わりに俳優は人間でした。エドガルさんとシュワルツウルドさんはマジシャンとして、舞台でどちらがもっと上手だと競争します。あいにく二人は意欲に燃えすぎて、映画の終わりに舞台を全部破壊します。
「エドガルさんとシュワルツウルドさんの最後の手品」を見る
この映画の「競合の対話」というテーマはシュヴァンクマイエルの個人的なスタイルの基礎を築きました。特に1982年に作った「対話の可能」(Možnosti Dialogu)という映画でこのスタイルが見られます。「対話の可能」は三つの章に分かれています。最初の「事実対話」(Dialog věcný)という章ではジュゼッペ・アルチンボルドの野菜や果物のような顔が対話します。対話が進むにつれて、だんだんもっと高精細な顔になります。
次の部分、「情熱的な対話」(Vášnivý dialog)には、粘土でつくられた、愛しあっている顔が見られます。しばらく愛しあった後で、喧嘩し始めます。
世界の影響
シュヴァンクマイエルは有名になって、世界の色々な監督は彼から強い影響を受けています。これらの監督の映画の個人的なスタイルには、シュヴァンクマイエルの影響が見られます。影響をうけたと告白した監督のスタイルを少し比べてみましょう。たとえば
ティム・バートン (Tim Burton)
ブラザーズ・クエイ (Brothers Quay)
テリー・ギリアム (Terry Gilliam)
シェイン・エッくル (Shane Acker)
影響をうけた人はたくさんいるのでまだ続けられますが、シュヴァンクマイエルの話に戻りましょう。シュヴァンクマイエルは、自分が監督した映画だけではなく、特殊効果でも有名になりました。チェコの「アデーラ・イェシュテ・ネベチェジェラ」(Adéla ještě nevečeřela)と「タイェムストヴィー・フラヅ・ウ・カルパテック」(Tajemství hradu v karpatech)で特殊効果を担当しました。「ナーヴシュチェヴニーツィ」(Návštěvníci)ていうテレビシーリーズのたとえも、すぐに有名になった「アマロウニ」(Amarouny)という特殊効果を生み出しました。「アマロウニ」とは未来から来た訪問者の特別なインスタント食品です。
映画に帰ると最近のも注目に値する映画だと思います。
長編映画のリスト
- Něco z Alenky (1988)
映画のサンプルを表す - Lekce Faust (1994)
- Spiklenci slasti (1996)
- Otesánek (2000)
映画のサンプルを表す - Šílení (2005)
- Přežít svůj život (2010)
映画のサンプルを表す
結論として、シュヴァンクマイエルは超現実主義的な映画の草分けで、色々な他の現代の有名な監督たちは彼から強い影響をうけました。映画の超現実主義における著名な監督として、これからも影響を与え続けると思います。特に2015年に忠告したの「フミズ」(Hmyz)のおかげで、影響はさらに強くなるかもしれません。「フミズ」とはチャペック兄弟の「ゼ・ジヴォタ・フミズ」(Ze života hmyzu)のドラマをもとにした長編映画です。そんな特定個性的なシュヴァンクマイエルのビジュアル表現の方法は「チャペック」の永遠に素晴らしいアイデアを合わせると、偉大な映画になることは間違いないと言えるでしょう。ですから2015年の公開を首をながくして待っています。
さて、この記事を読むまえにシュヴァンクマイエルをしらなかった方々、今どう感じていますか。今、どちらの半分に属しているでしょうか。