
クリスマスに関係があり、チェコ人の間で守られてきた習慣の一つに12月4日の聖バ ルバラの日(svátek svaté Barbory)がある。
伝説によれば、美人の聖バルバラ(svatá Barbora)は金持ちの父親にキリスト教徒になれな いように、住んでいた贅沢な塔 を出ることを禁じられたそうで ある。だが、聖バルバラはサ ーバントの指導のおかげで、密 かに信仰者になった。秘密が漏 れてしまった時、非キリスト教 徒の父親はかんかんに怒り、娘 が信仰を捨てたため、彼女を拷 問した。それでも、聖バルバラ は信仰を持ち続けた。結局、彼 女は父親の手で首を切られた。 父親は聖バルバラを殺したとた ん、稲妻に打たれて、亡くな ったと言われる。聖バルバラは 殉教となり、現在は、鉱山労働 者や砲兵や消防士など危険な仕 事をしている人を守られている と言われ、火事や稲妻などの悪 いことからの守護聖人である。
聖バルバラの日に際して、単数でバルボルカ(Barborka)であり、複数でバルボルキ (Barborky)と呼ばれる習慣がある。バルボルキと言えば、二 つの伝統的な行事のイメ ージが浮かぶ。それは、白い衣装を着ている女性の姿と花瓶に挿し、咲いている枝である。

まず、白い衣装を着ている女性について書こうと 思う。白いベールバルにかぶっており、髪が顔を覆 い隠しており、麦で白くした顔をし、花輪を頭にに つけたバルボルキは12月4日にりんごやナッツや お菓子などを入れたバスケットを持ち、一軒一軒訪 問し、町を歩く。一般的に三人で行う。バルボルキ は窓に小枝でノックしてから、静かに家に入る。子 供たちが歌を歌った後で、バルボルキはいい子にお 菓子や果物などをあげ、悪い子を小ほうきで叩く。 見方がとても怖く、子供を怖がらせるため、「ムリ スィ、ムリスィ」ともぐもぐと繰り返し話す。チ ェコ語の「Modli se, modli se!」からできた単語であ るそうである。日本語に翻訳したら、「祈れ、祈 れ!」という意味になる。残念ながら、今はもうこ の習慣が守られていなく、12月6日の聖ニコラス の日の祭りに置き換えたようである。

次に花瓶に挿し、咲いた小枝について、教えよう と思う。日本語ではバルバラの枝と呼ばれている。 特に、若い女性は12月4日にスミミ桜やサクラン ボの枝などを折って、花瓶の水に挿すという昔から の習慣を守っている。なぜそれをするのかと疑問に 思うだろう。クリスマス20日間で枝の花が咲く と、良い象徴になるからである。クリスマスの日に 美しく咲いた枝はイエス・キリストの光のシンボル になり、過ぎた冬至も表し、また春が来るという意 味を持つそうである。
また、12月4日から枝の花が咲いた日までの日数による と、何月が非常に幸福な時期になるか分かるそうである。 そればかりか、若く、結婚したい女性には、特別な意味があ る。枝の花が咲いたら、彼女が来年中結婚すると表しているそ うである。そして、もし何人も好きな男がいれば、枝に恋した 男の名前をつけておく。どなたの枝が一番先に咲いたかで、結 婚相手が決まると言われている。
来年はどうなるのか見付けるために、12月4日にスミミ桜 やサクランボの枝を花瓶に挿してみましょう!